エントリーシートに書いた、私が実現したい社会の話


私は、理不尽を我慢しなくてよい社会を実現したいです。


それは、自分の思いやおかしいと感じたことを押し殺して苦しむ人がいない社会です。

どんなに立場の弱い人でも、声を上げればその声がきちんと聞かれ、それが社会に対して影響力を持つような社会です。

格差(自分にはどうすることもできない条件によって選択肢が狭まる状態)がなく、多様性(選び取れる選択肢を増やすこと)を一人一人の声から追及していける社会です。

これは私が1年半前、エントリーシートに書いた文章です。

【実現したい社会】という小見出しがついていました。

こんな世界はクソだ

「といといさんの理想の社会ってどういう感じなんですか?」

会うたびに、これを聞いてくる知り合いがいます。

美味しい楽しいランチだわ~い!
みたいな日に、落ち合って早々に聞いてきたりします。

大好きな、仲間のひとりです。

その場は毎回はぐらかしますが
時間を置いてみたところで答えが出るわけでもない。

でも、ただ一つ確かなのは
今の世界が気に入らないということ。

「こんな世界はクソだ」って
思いながらこれまで生きてきたこと。

私が生きたい社会

こんなクソな世界では生きていたくない。

たくさんの人が希望を失って、泣いている。
痛くて、苦しい。

こんな世界を、私は生きたいと思わない。
こんな世界を、見過ごす私でありたくない。

エントリーシートの続きには、こう書いてありました。


おかしいことにはおかしいと言っていい。慢したり、諦めたりしなくていい。
あなたの声は大切だ。あなたは悪くない。社会は変えられる。
そんなふうに言える大人でありたいと思っています。

一人一人の声から、多様性を追求していける社会を生きたいと思っています。

背中の、手が届かないところらへんが痒くなるような、あまりにも夢見た文章です。

鼻で笑われて、笑ったときの鼻息で飛ばされてしまいそうな、そんな文章です。
(どんな文章だよ)

でも、私はこの文章を心に残しておきたいと思っています。

いま、実現したい社会

1年半前のエントリーシートなんかを引っ張り出してきたのは、道に迷ったからなのかもしれません。

会社で、ちょうどビジョンやミッションを考え直しているから、昔の自分の意見を聞いてみたくなったのかもしれません。

立場の弱い誰かが対等に扱われていない、ないがしろにされている、軽んじられている。
私はそういう状況が、たぶん、一番きらいです。

「理不尽を我慢しなくてよい社会」という言葉を少し更新するとするならば
「誰もないがしろにされない社会」とか、そんな感じになるかもしれません。

でもそれが理想かと言うと、そうじゃない気もする。

「といといさんの理想の社会ってどういう感じなんですか?」

なんて聞かれた日には、やっぱり答えに迷って、またはぐらかしてしまうに違いない。

この長い旅は、まだまだ終わる気配がありません。

itoi

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