大学のサークルは嫌いでした

トゲのあるタイトルをつけてしまい、早くも若干後悔しています。
こういうひねくれた記事を書くと、どこかから矢が飛んできて殺されそうとか思ったりします(意味不明)。

でも、ハッキリ言います。
私は大学のサークルとか部活とか、そういうものがなかなか好きになれない人間でした。

大学生のサークル活動というのは、「残り少ない学生生活を楽しむぞ!」という意気込みがすごいと言いますか、「楽しむことに必死すぎる」と感じていたからです。
楽しみ方が暴力的で、消費的に見えるのです。
そして、頑張って楽しもうとしているその姿が、とても哀しく見えるというか、見てられない気持ちになってしまう。
まるで、大学生活が終わると同時に人生が終わる、と思っているかのよう。

企画して、それをみんなで消費して、また企画して、消費する。
何度も何度も。
その繰り返しが活動の中心になっていて、そのサークル自体が消費されているような、大切にされていないような、そういう気がするのです。


でも私は、大学で軽音楽の部活動に入りました。
「ムーミン」という部活です。
(今ではなぜか副部長までやっています。)

想像していたより、ずっと楽しくて、居心地もいい部活です。
心から好きです。

でも、どうして私はこの部活を好きになれたんだろうか、と思うことがあります。
暴力的で消費的に見えた、他のサークルと、一体何が違うんだろうかと。

だから今日は、その問いに対する、私なりの答えを書いてみようと思います。
私が所属している最高な部活について、そして、最高な部活の最高な同期たちについてです。

でも、「お前の大学の部活のことなんか知らねーよ!どうでもいいわ!」って人もけっこう多いと思います。
すみません。

申し訳ないのでここで一つ豆知識を披露してから始めたいと思います。

豆知識

インクが残っているのに書けなくなったボールペンは、輪ゴム(できれば太いやつ)の上で何度か書くと、ゴミが取れてまた書けるようになることがある。

まず、大学入学時、部活やサークルに懐疑的だったのは、前述したとおりです。
しかし、「何でもいいからどこかに入らないと友達ができない」と思い、ライブでの演奏が素晴らしかったムーミンに入部を決めました。

高校でも軽音楽部だったので、軽音楽の部活なら気の合いそうな人がいるかもしれないなと、その程度に思っていました。

実際、定期的にライブをして、ライブの度にお酒を飲む。
まぁ、普通の部活です。

でも、私が「最高」と表現したくなるほど、素敵な部活です。

私が一番いいなぁと思うのは、雰囲気です。
雰囲気と言うほかに、うまく言葉にできません(じゃあブログなんか書くな)。
でも、「まぁちょっと楽しいことでもするかねえ、よっこいしょ」みたいな感じが好きです(意味不明)(←本日2度目)。

ダラダラと、よく言えば自然に。
「みんなで楽しもうよ!!(まぶしい笑顔)(完全なる善意)(しかしなぜか強制参加)」みたいな、押しつけがましい楽しさがないところが、好きです。

それでいて、「みんなできちんとやろう」というタイミングが何度かあるのも、面白いところです。
これには、好きな時に、好きな人たちと、好きなことを、好きなようにやるという楽しさとは、別種の楽しさがあります。
これは、楽しむのを強制することとは、違うものです。
目的への過程が自然と楽しさに変換されていくところに、作り物ではない本当の楽しさを感じることができるのだと思います。
少しめんどくさいこと、苦しいこと、そういうものを請け負ってこそ、愛着が湧くという側面もあるのかもしれません。

「楽しい」を生み出すツールとしてではなく、一人一人にとっての大切な場所としての部活です。

さらに、私は同期にも恵まれました。
面白くもなければ、優しくもない、顔も悪ければ口も悪い、ひねくれものでへそ曲がりな私を、受け入れてくれました。
一緒にご飯を食べて、一緒に笑って、一緒に考えてくれる人たちです。
そういう何気ない日々も、やはり、作り物とは違う、ひとつの幸せだと思います。

私は「根っからの音楽好き」でもないし、マイナーなバンドをたくさん知っているとか、どんな音楽もいいと思えるという人間でもありません。
音楽の趣味は偏っているし、気に入った1曲を自分の一部に丁寧に取り込んでいくというのが、私の音楽を聴く時の楽しみ方です。
好きになった1曲をリピートして、リピートしすぎて飽きて、しばらくしてからもう一回聴いたときに、やっぱり好きだと思えるもの、そしてその後いつ聴いても、やっぱり好きだと思えるもの。
そういう曲だけが、私にとって大切な音楽だと思っています。
だから、好きなアーティストも、好きな曲も、多くはありません。

軽音楽の部活に入ったくせに、バンドやアーティストに対する知識や探求心はあまりないのが私です。
そんな私を受け入れてくれた人たちがいる、部活です。

それともう一つ。
音楽を聴くのと、演奏するのとでは、すごく大きな差があります。
演奏は、体を使った経験なので、自分と曲とのつながりが強くなるのです。
演奏するには、一緒に演奏する人たちが(ほとんどの場合)必要で、その人たちとの関係や、共にした時間が、次にその曲を聴いたときに、思い起こされる。
そんな、時間が経過するごとに深みを増すような「楽しさ」が、音楽自体にあります。
これも、作り物ではない「楽しさ」のひとつと言えるでしょう。

私は、「作り物」を嫌いすぎなのかもしれません。
それに、他のサークルの楽しさが、「作り物」だと決めつけるつもりもありません。
自分がよく知っている部活、よく知っている人たちだから、特別に素敵だと思うだけなのかもしれません。

でも、こういうことは、「自分で心から納得できるか」だと思うのです。

自分で自分の居場所を好きになれること、納得して、自信をもって生きていけること。
そういうことが、幸せに生きるために必要なのではないかと思います。

そのうえで、ムーミンという部活は、十分すぎるほどです。

だから私は、今の部活に出会えたこと、そして、その部活でたくさんの友人に出会えたことをとても嬉しく思っています。

と、そんなわけです。

こんな個人的な話を最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
この記事は、質問箱に投稿されたブログテーマについて、自分なりに熱量を持って書いてみようと、書き始めたものです。

書き終えてみれば、「同期について」という感じではなくなってしまいました。

最後に。

大学入学時の私のように、大学のサークルに対して懐疑的に思っている人がもしこのブログを読んでくれているのだとしたら、「そうとも限らない」と、言いたいです。

そして、これから部活やサークルに入ろうという人に、自分がそこにいることを自分自身で嬉しく思えるような、素敵な団体への出会いがあることを祈っています!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

itoi

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