8月28日、安倍総理が辞意を表明しました。
(びっくりしましたねー!)
「次の総理は誰か?」がもっぱら話題ですが、総理大臣の決め方って、ご存じでしょうか?
なんか、自民党総裁選というやつで次の総理が決まるらしいんですが、「えー総理決めるなら私もやりた~~い」とか思ってしまいました(アホすぎる)。
どうすれば参加できるのか、誰が次の総理を決めるのか。
今回は、総理大臣の決め方、自民党総裁選の仕組みについて自分が学んだことをシェアします。
総理大臣の決め方
もし、あなたが日本の総理大臣になりたいのであれば、ステップは3つ。
①国会議員に選ばれる
②国会で内閣総理大臣に指名される
③天皇陛下から内閣総理大臣に任命される
これらをクリアすれば、あなたは晴れて日本の総理大臣というわけです。
お手軽カンタン3ステップ♪
……というわけでもないので(当たり前)、もう少し詳しく見てみます。
総理大臣はたった一人
総理大臣は国会の議決で、国会議員の中から選ばれます。
なぜかと言うと、憲法に総理大臣は国会議員の中から選ぶように書いてあるから。
内閣総理大臣は、国会議員の中から国会の議決で、これを指名する。
(日本国憲法 第五章「内閣」第67条)
つまり、国会議員みんなで多数決するってわけですね。
ちなみに、多数決は衆議院と参議院でそれぞれやるのですが、意見が割れた場合は衆議院の議決が国会の議決になります。
調べてみたところ、今の憲法ができてから、参議院議員が総理大臣になったことは一度もありませんでした。
というわけで、総理大臣になりたい人は、衆議院議員になるのがオススメです☆
自民党総裁=総理大臣?
「自民党の次の総裁が誰か?」は「次の総理大臣が誰か?」とほとんどイコールです。
多くの場合、議会で、議席数をもっとも多くもつ政党(第一党)の党首や代表、総裁が総理大臣として選ばれるからです。
※政党に所属する国会議員は、その党の代表の名前を書くように言われる
※匿名投票じゃないから、誰が誰に入れたかバレる
今、第一党は自由民主党で、その総裁である安倍さんは日本の内閣総理大臣です。
安倍さんは総理大臣をやめるわけですが、自民党総裁もやめるのです。
そのため、次の自民党総裁を決める「自民党総裁選」に注目が集まっているのですね。
総裁選って、誰が投票できるの?
自民党総裁選は、自民党内の選挙です。
選挙の方法や、誰が投票できるかといったルールは、自民党が党則の中の総裁公選規程というもので定められています。
投票できるのは自民党の
・党員
・党友
です。
もう少し正確に書くと
とされています。
書かれてある通り、2年間継続して党費を納めている人に選挙権があるというわけなので、今から自民党の党員になっても、次の総裁選には投票できません(完全に詰んだ、私は参加できない!)。
さらに「満20歳以上」「日本国籍を有する者」という条件もあります。
(前回の総裁選は特例的に条件が緩和され、18歳以上、党費は1年分納めていればOKというルールで行われました)
総裁選の仕組み
一人一票、立候補者の中から一人を選んで投票、というシンプルな仕組みの選挙です。匿名で投票します。
党員の票の合計が、国会議員の票と同じ数になるように計算して(ドント方式で算定)、その合計の過半数を獲得した人が当選します。
しかし、今回のような任期中の退任など緊急の場合は、両院議員総会というものでやってもOKというルールがあります。
その場合、党員投票はしなくてもいいので、今回は党員投票は行われません。
ちなみに、自民党の党員は2019年末時点で、108万6298人(2020年3月2日自民党役員会後の記者会見より)と発表されています。
108万人のみなさん、ちょっとガッカリしてるのでは……。
あなたは参加できません
さて、今回の実質的な「総理選び」に参加できるのは、ごくごく限られた人なのだ、ということがわかりました。
さらに、投票権のある人でも、派閥などがあって、単純に政策に賛同できるかなどで投票できるわけではないのだそうですよ。
自民党内の権力闘争がいろいろあるんですと。
まぁ、今回は自民党員ですらほとんど参加できないのだから、私が参加できるはずもないのです……(アホだな私)。
国民が選んだ自民党。
その自民党が選んだ総裁=総理。
国政選挙で投票する時には、党内の民主主義はどうなっているか、その党の代表はどうやって決まるのか、などにも注意を払うべきですね。
ちなみに、日本では直接的に総理を選ぶことはできませんが、第一党が変われば、総裁の任期中であっても総理が変わりますよね。
大統領制を採用している国では、国民が大統領を選びますが、任期が来るまで基本的にその大統領は変わりません。
一長一短、ですね。
私などは、一国のリーダーが、一党内の権力争いで決まってしまうのって、いいんだろうか……と思ったりします。
出来レースじゃなくて、本気の政策論争してほしいなぁ(ごにょごにょ)。
みなさんはどう思うでしょうか。
政党によって党員になるための条件が違うので、次回はそこを比較してみたいと思っています。
それではまた!
参考にした記事など
・NHKニュース,2020,「自民党総裁選 投票の仕組みは」(2020年9月7日取得,https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200901/k10012595241000.html)
・NHK NEWS WEB,2020,「自民党総裁選2018」(2020年9月7日取得,https://www3.nhk.or.jp/news/special/jimin_sousaisen_2018/index.html)
・参議院ホームページ,2020,「議院について:よくある質問」(2020年9月7日取得,https://www.sangiin.go.jp/japanese/goiken_gositumon/faq/a08.html)
・自由民主党ホームページ,2020,「機構図・党則」(2020年9月7日取得,https://www.jimin.jp/aboutus/organization/)
・首相官邸キッズ,2019,「内閣総理大臣になるためには」(2020年9月7日取得,https://www.kantei.go.jp/jp/kids/souri_naru.html)
・西日本新聞,2019,「【知ってる?参議院】首相 戦後31人、参院議員からはゼロ」(2020年9月7日取得,https://www.nishinippon.co.jp/item/n/521672/)
・日本経済新聞電子版,2018,「総裁選、党員投票『18歳以上』に 党費1年納入でも」(2020年9月7日取得,https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33338820U8A720C1PP8000/)
・まいどなニュース,2020,「豊田真由子が自民党総裁選をイチから解説 『勝ち馬に乗っておかないと、あとが大変』」(2020年9月7日取得,https://maidonanews.jp/article/13691095)
itoi
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