【Takarabako】独りよがりロックンロール-白田創大

今回の記事は、当ブログの「Takarabako」プロジェクト第1回目の記事となります。
「Takarabako」についてはこちら↓の記事をご覧下さい。

「Takarabako」プロジェクト、始めます

最近、私の周りには「輝いている人」がたくさんいるのです。

 

Takarabako:白田創大

今回紹介するのは、私の友人、白田創大氏です!


  PROFILE

  白田 創大(はくだ そうた)


  1999年1月19日生まれ、20歳


  埼玉県在住の大学3年生

 

私が彼に出会ったのは、2年半ほど前。

出会った当時から、彼はエネルギーと能力をどちらも持っている人で、しかしそれを持てあましているようでした。

彼は、根暗で、ひねくれ者で、いつも空回りしていて、報われなくて、優しさに飢えていて、自分を取り繕うみたいにいつも饒舌で、面倒くさがり屋で、生きるのが下手。

でも、誰よりも自分に誠実な人。

今回は、そんな人と、そんな人の音楽を紹介する回にできたらと思います。

 

「音の世界」の住人

音楽を「している」時の彼は、まさに水を得た魚。

どんな音楽かというと、これはとても難しいのですが、
彼が作る音楽は随筆のようだと私は思っています。

圧倒的熱量で読者を圧倒する小説のようなものではなく、正直な気持ちを「ここでなら」と語るような、随筆のようなもの。

もっと言えば、彼の音楽は彼の言葉であり、感情表現であり
息を吸って、吐いて、ごはんを食べて、寝て
そういう生活の中のひとつ。

彼にとって音楽は意気込んで作るものではなく、誰かのために作るものでもない。

どんなやねん、と思った人は彼のSoundCloudを。

彼のすごいところは、圧倒的な量の曲コピー経験に裏付けられた確かな技術とスピードです。

音楽制作ソフトウェアの「GarageBand」で曲をコピーしたり、作ったりする作業を高校生の頃からひたすらにやり続けた結果、その総数は(細かなものも含めて)なんと600曲以上にまでなったといいます。

「質より量」でひたすらに、しかし「頑張る」というのではなくそれがごく普通であるかのように積み重ねてきた結果、彼は曲を作るのがめちゃくちゃ早くなった。

私も一応高校時代から軽音楽をやっていたので、「作曲できる人」は周りにごまんといるのですが、彼ほど早い人はそういないように思います。

思い描いた音を形にするというのは難しい作業です。

「絵の具でオレンジ色を作りたいのだけれど、赤と何色を混ぜればいいんだろう」という疑問があったとしたら、もちろん答えは黄色ですね。

「どの黄色をどれくらい混ぜれば、それぞれどんなオレンジ色になるのか」というのを感覚的に理解していて、「必要な黄色の絵の具はこの引き出しに入っている」ということまでわかっているのが、彼の状態だと思います。

そして彼にとってそれは何ら特別なことではない。

なぜなら、彼は音の世界に生きている人だから。

もしこの世界に文字も絵もなくて、何も見えないとしたら、彼ほど自己表現の上手い人はそういない、ということになるかもしれません。

 

どうして音楽を作るのか

「自分は音楽を通じて、自分の感情を表したり他人の感情を読み取ったりしているんだと思う。言葉にすると問題が起きるけど、歌にしてしまえば大丈夫なことってたくさんある。」

彼が言ったこの言葉が、多くを物語っているように感じられました。

人の感情はグラデーションのようなもので、言葉のように一つ一つ区切って表現する方法にはどうしても限界があります。

例えば「ありがとう」という気持ちを相手に伝えたいとして、文字だけを使う場合、どれほど「ありがとう」と思っているかを丹念に説明しなければ、その真意はとてもじゃないけれど伝わらない。

一方音楽は、音を自在に操れる人にとっては、グラデーションをかなり的確に表現できるツールになり得るわけなんですよね。

だから、言葉と音の両方を使って表現される「歌」は、人の心にすっと入っていける。

言葉は目印で、音は繊細な感情そのものだという気がします。

「言葉で言うと、俺は口下手だから上手く言えないこともある。音楽の方が表現しやすいからやってるんだと思う。」

彼にとっての音楽は「誤解の少ない形で自分の気持ちを表現できるもの」なのかもしれません。

(でもそれって、めちゃくちゃすごいことだよね。)

「言葉は繕えるけど、音楽は、俺は自分が好きじゃない音楽とか思ってないことは歌いたくないから、正直な感情が出るんじゃないかと思ってる。だから本当にわかりやすいよ。明るい曲を書いてる時は人生幸せな時だし、『突然こいつ暗い曲やってんなぁ』って時はだいたい病んでる(笑)」

めちゃくちゃわかりやすいなお前……!

 

ここで一曲

渋滞/白田創大

歌詞を見る

渋滞/白田創大

10月の蝉の声
パラソルは風に飛んだ
真空管 暖まる
いつだって全力だったけど
寂しいな君の声
錆び切った金属のランプ
渋滞を横切って
生活は良くなるはずだけど

なにも変わらないまま
忙しない季節が来たよ

10代は走馬灯
毎年365
緊張感 高まった
鑑定不可能な末路
寂しいな君の声
擦り切れたCDを聴いて
渋滞を横切った
生活にこだわりはないけど

なんとなく足りない物
探してみようと思うんです

変わらないまま

並木眺めてうなだれていた
道を行く人 幸せそうに
帽子の上に白い雪が
寂しそうにポツリと浮かんでいた

12月、ダウンコート
ほつれた糸に雪が紛れる
何気なく見た映画の
主人公になった気がしたんだ

そんな気がしたんだ

本記事と同時公開の新音源です。

擦り切れたCDを聴いて
渋滞を横切った
生活にこだわりはないけど

なんとなく足りない物
探してみようと思うんです

私のお気に入りの歌詞↑

生活にこだわりはないけどなんとなく足りない物を探してみようと思う心情って、なんかめちゃくちゃリアルに感じてしまう。

曲は作ったら聴いてほしい、ブログは書いたら読んでほしい。

「ここにいる」と、知ってほしい。

みなさんにはこの曲、どう聞こえるでしょうか。

 

音楽というアートを鑑賞する

私は、「音楽」という言葉はあまりに曖昧だと思う時があります。

彼にとっての音楽も、私にとっての音楽も、今この記事を読んでいるあなたにとっての音楽も、同じものだという気が全然しないのです。

ニンジンと大根の違いじゃなくて、ニンジンと電力の違い、とでも言いましょうか。

「野菜」でも「食べ物」でも括れない、そういうなんだかよく分からない大きな枠組みの中の色々をひとくちに「音楽」と称してしまっているのではないかと思う時があるのです。

彼は「世の中の多くの人は、音楽というエンターテイメントを聴いている気がするけど、自分は音楽はエンターテインメントというよりアートだと思ってるところがある。」と自己を分析していました。

私も、私にとっての音楽とは何か、自分に問うてみたくなりました。

 

最後に

口下手で、生きるのがド下手な白田くんが、バンドを組んで音楽をやろうとしています。

ドラマーを募集しているそうです。

どうか、彼が一生音楽を続けてくれますように。

 

おまけ:白田創大 使用機材一覧
種別 メーカー 型式 価格 備考
PC Apple MacBook Pro 13 Late-2016 ¥170,000  
オーディオインターフェース Steinberg UR22Mk-II ¥17,000  
アンプシミュレーター・マルチエフェクター VOX ToneLab LE ¥10,800  
ギター Squier Deluxe Jazzmaster with Tremolo ¥47,000 色が気に食わず白いボディに交換済み
  Blitz BSG-61 ¥19,000 PU交換済み FERNANDES VH-3×2基
  BUSKER’S ストラトキャスタータイプ ¥4,320 サンバースト 渋い
  Photogenic ストラトキャスタータイプ ¥3,240 リアにディマジオ 9mm滝風仕様
  Photogenic ストラトキャスタータイプ ¥4,320 白 スイッチでリアとフロントのmix
  Mavis ストラトキャスタータイプ ¥3,240 ヘッドの形が嫌い 抜け殻になってる
  不明 ストラトキャスタータイプ ¥2,000 ジャンク 塗装剥げてる 人に貸してる
  selder ストラトキャスタータイプ ¥0 貰い物 人に貸してる
  Photogenic フライングV コリーナ タイプ ¥1,000 独自ルートより入手 いい音がする
  Tokai LSS104 ¥75,000 高校1年のとき購入
  Tokai ATE104S ¥90,000 高校2年から大学1年までのメイン機材
  FERNANDES ディンキータイプ ¥2,000 ジャンクで購入、フロイドを移植済み
  FERNANDES ストラトキャスタータイプ ¥3,240 フロイドの為に購入 PUをSGに移植済
  Mavis テレキャスタータイプ ¥8,140 木目 ライブ直前に故障し解雇
  Squier Vintage Modified Jazzmaster ¥0 後輩から白いボディを貰い最前線
  TonySmith KPR-32 ¥2,000 ジャンク 調子悪いがPRS風で見た目良
アコースティックギター YAMAHA FG720 ¥30,000 中学3年のときに購入
エレアコ Fender CD-60CE BLK-DS-V2   高校1年のときに購入
ベース Bacchus UNIVERSE SERIES JB ¥7,000 高校2年で購入 宅録で活躍 人に貸し中
  PLAYTECH EBT-406 ¥30,000 大学1年で購入 6弦ベース 使い道なし
  Mavis プレシジョンタイプ ¥4,320 大学2年で購入 サンバースト 最高
  K.GARAGE ジャズベース ¥3,240 赤いジャズベを貸したので代わりに

itoi

コメント

  1. 匿名 より:

    あなたの言葉が私の心に引っ掛かって、新しい音楽を聴くことができて、こんな人たちがいるんだって思ったこと。全部偶然かもしれないけど、今後の人生に影響受けた人がここにいます。ありがとうございました。

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